視力障害の症状

近視

視は、日本でも社会現象として認知されています。日本人の約6割が近視です。デジタル化が進み、ものを見るために知らず知らずのうちに疲労を蓄積したり、水晶体の弾性が弱まることで進行していきます。

近視には、段階的に大まかな以下の三つに分類されます。

  • 軽度近視:屈折異常がマイナス3D未満
  • 中等度近視:マイナス3D以上、マイナス8D未満
  • 強度近視:マイナス8D以上

強度近視なると、網膜剥離などの合併症を引き起こす場合もあるので十分に注意しなくてはいけません。

急に近視の症状が強くなってきた場合は、早めの処置が肝心です。近視の原因は、遺伝的要素も有りますが環境によって引き起こされることが良くあります。都会と田舎の学校での近視割合を比較すると、近くで物を見ることの多い都会の子供の方が発症割合は多いようです。環境における病院も関係していることが考えられるのです。

近くでものを見続ける割合もそうですが、遠くを見る機会の多さや自然環境などによる休息時間の長さが反映していると予測出来ますね。子供でも視力検査で近視と判断されれば、0.3以下をボーダーラインとして眼鏡が必要となります。

しかし、視力が悪いからと眼鏡をかけたままでは、視力が回復する期待は持てません。日頃の注意点として、目に負担をかけるパソコンやテレビ、読書の時間を調整するなど、負担をかけた分休ませる心がけが大切です。

近視にならないケアも続けるのは大変で、視力が落ちるのはあっという間かもしれません。そうならない為にも、パソコンに向かう時間が多い場合は、十分に気を付けましょう。

遠視

遠視は、「新聞の文字は見えにくくても、遠くの文字が見やすい状態」と思われがちですが、本当は、そうではありません。近くが見えず、遠くも見えていない屈折異常状態の事なのです。光の屈折を調整するのは水晶体ですが、遠視では眼球が楕円形になっているので、水晶体を薄く皿のようにしなければいけません。

これには、毛様体を収縮した状態を続ける必要があり、その分、調節に負担がかかるのです。正常だった頃よりも近くを見るときに負担がかかるので、眼精疲労や目の痛み、集中力が欠けるといった症状が現れます。

また、遠視の発生頻度に関しては、新生児で100%。年齢を重ねるごとに低下していき、高校生ではおよそ15%程度まで減少していきます。強度遠視になるとピントが合いにくい為視力が発達せず、放置すると弱視となってしまうので注意しなければいけません。

また、加齢によって再び遠視となる事もありますが、遠視と老視は、異なります。遠視の治療方法は近視と同じように、眼鏡やコンタクトレンズを用いることによる矯正です。

眼球の形状変化によってその発症率が上がる遠視ですが、遠くが見えるからと言っても、近くが見えにくければ、生活における支障も大きくなります。また、実際には、遠くも見えている感じに過ぎない。

老化現象なので、防ぎようが無いかもしれませんが、それでも、目に休息を与える意識や眼精疲労を取り除く眼球運動など、色々な方法で遠視の発症を遅らせる事は可能だと思います。

老視

老視とは、年齢を重ねるごとに近くの物が見えにくくなる状態です。ピント調節の働きを担う水晶体は、年齢とともに構成する成分が固くなり弾力を失い始めます。水晶体が元の厚い状態に戻ることが難しくなり、近くの物が見えにくくなるのです。症状は、45歳を過ぎた頃から現れ始めます。

また、遠視の人は、近くを見る時の負担が大きい為、老視になる年齢も早くなります。反対に近視の人は、元々が近くのものを見やすい状態にあるので老親の発症が遅めになります。しかし実際には、近視と老視が並行している事も有り、たまたま近くが見やすい状態だったから症状が現れていると自覚が無い場合も少なくないようです。

改善方法は、老視の場合も眼鏡やコンタクトレンズを用いることで調節します。この時、眼鏡にはいくつかのタイプがあるので使用用途に応じて適したものを選ぶようにした方が疲れにくくなります。もしも近くで物を見るような作業が多い時は、遠近両用タイプではなく、近視用のものを選んだ方が良いようです。

遠近両用タイプと言っても、普通に水晶体のような役割をするのではなく、上の部分で遠くを見て下の部分で近くを見るというものです。便利さがある一方で疲れやすいと感じるかもしれません。

また、眼鏡だけでなくコンタクトレンズも遠近両用タイプが存在するので、生活スタイルに合わせて適したものを選ぶと良いでしょう。

乱視

眼球の屈折面に凹凸がある為、外から入ってきた光にブレが出る状態が乱視です。片目だけで見た時に、一つのものが二つや三つにブレて見えるような場合もあります。また、乱視と言ってもいくつかの種類があります。

正乱視角膜または水晶体の対称的な歪みの為に生じる状態。円柱レンズによって矯正が可能です。近視性乱視、遠視性乱視、または混合乱視などあり、近視性と遠視性の中には、更にいくつかの種類が分かれています。

不正乱視屈折面が不規則な為に円柱レンズで補修することができない乱視の総称。原因は円錐角膜や翼状片、加齢性変化による白内障や水晶体が外傷によって脱臼するなどで現れます。

乱視の一つの特徴として、低年齢で弱視を生じるような事があります。眼球は、年齢と共に視力が落ちてくるものですが、乱視では、外傷によって症状が発生する場合もあるので、視野障害を起こさないために留意しておきたいものです。

複視

うまく像を結べなくなる状態。つまり、ものが滲んだり二重に見える症状を複視と呼びます。複視の中には、”単眼性複視”と”両眼性複視”の2種類が存在しています。まずは、これらの違いについて触れておきます。

■単眼性複視片目で確認した時にものが二重に見える症状です。この場合は、近視・遠視・乱視などの屈折異常によるもの、または、水晶体に異常がある場合に起こります。

■両眼性複視両眼性の場合は、両目で見るときに焦点が合わずにものが二重に見えます。片目では大丈夫でも両目でものが見えにくい。

これらの複視のうち、両岸性は特に注意しなくてはなりません。単眼性複視だと、視力の衰えが原因の場合もあり、老化現象の一つとして仕方の無い部分もあります。両眼性複視の場合には、脳の病気が関係している事もあるので注意が必要なのです。

両眼性複視を『両眼視機能障害』とも呼び、これが起こる主な原因は、眼筋麻痺によるものです。外眼筋(内直筋・外直筋・上直筋・上斜筋・下直筋・下斜筋)という目の動きを補う筋肉が上手く働いてくれないようです。

その場合の複視を斜視と呼びます。子供の頃から斜視だと複視は起きないものの、後天的に斜視が引き起こされると複視となるようです。眼筋麻痺の原因。それは、老化や目の酷使以外に糖尿病や甲状腺疾患、脳の病気が疑われます。

脳梗塞や脳内出血、脳腫瘍などが関係している事もあるのです。このように、複視の原因は複数あるので、まずは、検査をして原因を特定した後、眼科でのケア以外に脳外科や内科の受診が必要な場合も有ります。

斜視は手術が可能ですが、手術を施しても複視が改善されない場合もあるらしいので、そうしたリスクを十分に話し合う事が必要です。